両親が亡くなってから、自分の今の年齢と彼等の年齢がどんどん近付いて行くのを感じる。近づく、とは彼等が今の私の年齢であった時がさほど遠くない過去で、簡単に言えばついこの間と言ってしまってもよいような気がする。今は父と母とも対等な人間同士として心の中で話せる相手になった。 それを思うと私もあと何年生きるのだろうかという距離感が覚悟するほど近くもなく、見えないほど遠くもない。両親の死はこれからの私の時間感覚を研ぎ澄まさせてくれた。こうやって人生は何気なくもふっと煙のように終わり、誰かの記憶に残るのもそんなに永くはない。 だから、それだったら、私はこれからの時間をどのように使い利用していくのか積極的に…