こんばんは、紫栞です。今回は京極夏彦さんの『今昔百鬼拾遺 天狗』をご紹介。 あらすじ昭和二十九年十月。女学生の呉美由紀は薔薇十字探偵社に赴いた際、篠村代議士の娘・篠村美弥子と対面する。帰りに美弥子にお茶に誘われ、そこで美由紀は美弥子が探偵社を訪れた理由を耳にする。美弥子の友人である是枝美智栄は八月に高尾山中で消息を絶ち、行方知れずのままに約二箇月経った十月七日に群馬県の迦葉山で女性の遺体が発見されるが、遺体は何故か美智栄の衣服を身にまとっていたという。美由紀はこの事件の話を「奇譚月報」の記者・中禅寺敦子に相談。敦子が事件について詳しく調べてみると、美智栄が消息を絶ったのと同じ頃に高尾山中で天津…