こんばんは、紫栞です。今回は京極夏彦さんの『今昔百鬼拾遺 河童』をご紹介。 あらすじ昭和二十九年、夏。東京では浅草を中心にして男ばかりを狙う覗き魔が横行しており、“昭和の出歯亀”などと呼ばれて世間を賑わせていた。そんな中、薔薇十字探偵社に模造宝石に関した依頼が舞い込み、調査が手詰まりになった探偵助手の益田龍一は「奇譚月報」の記者・中禅寺敦子から知恵を拝借しようと相談を持ち掛ける。話を聞くうち、依頼された模造宝石事件と殺人の疑いがある二件の奇妙な水死事件との間に関連性が浮上。事実確認をしようとした矢先に第三の水死事件が発生し、敦子が事件現場に駆け付けると、そこには遺体の第一発見者として女学生の呉…