the Sendai International Music Competition (SIMC) 宮城県仙台市が2001年から3年おきに開催している音楽コンクール。2005年、国際音楽コンクール世界連盟加盟。 ヴァイオリンとピアノの2部門があり、課題曲は協奏曲が中心。年齢制限は27歳以下。賞金総額は日本の音楽コンクールで最も多く、また海外からの参加者に対しては比較的多めに旅費の補助が出る他、本選出場者は滞在費が無料になるため、出場者からの評判は良く、演奏レベルの向上も見込まれる。
「編曲」と聞くとジャズやポップスをイメージする人が多いかもしれません。 実はクラシックピアノによる「編曲」にはすでに長い歴史があり、有名な作曲家リストも、自身のオリジナル曲以外にたくさんの編曲作品を残していることが知られています。ピアノ音楽がお好きな方は、編曲作品も鑑賞したことがあると思います。 今回ご紹介する盧易之(ルー・イチュ)さんは、台湾民謡の編曲にも定評がある台湾の人気ピアニストです。今年2024年は「改編的藝術」(編曲の芸術)をテーマに据え、編曲作品を集めたピアノリサイタルを行いました。 コンサートレポート 2024盧易之鋼琴獨奏會《改編的藝術》YI CHIH LU 2024 PIA…
コロナ禍で異例の1年延期となった2021年第18回ショパンコンクールは、日本人ピアニストの大活躍と、コンペティターたちの華麗なる競演が大きな話題となりました。その優勝者であるブルース・リウ(劉曉禹)が昨年、ミゲル・ハース=ベドーヤを指揮に迎えた台湾の国家交響楽団(NSO)と共演し、台北にてショパンピアノ協奏曲第1番を披露しました。少し時間が経ってしまいましたが、2023年11月に行われた台北での公演についてレポートします。 コンサートレポート 『力晶2023藝文饗宴-蕭邦大賽首獎得主音樂會《幻想之境》』 日時:2023年11月18日(土)19:30より 会場:國家音樂廳 ピアノ:FAZIOLI…
久しぶりに、佐川文庫の木城館でのコンサートに行ってきました。いつ来ても、ほっとする空間です。 今回は、2022年「第8回仙台国際音楽コンクール」のヴァイオリン部門優勝者とピアノ部門優勝者お二人の協演でした。ヴァイオリンが中野りなさん。ピアノは中国湖南省出身のルゥォ・ジャチンさん。 この仙台国際音楽コンクールは、応募資格が27歳以下という、若手育成を目的としたものです。ヴァイオリンとピアノの2部門で、コンチェルト(協奏曲)を課題曲とします。このお二人がどうして組んで演奏することになったのだろうと、素朴な疑問が湧きました。その接点は誰だったんだろう、ということです。 最初に演奏されたK.シマノフス…
昨晩は、1月14日に放映された「クラシック音楽館」、昨年11月23日に東京・サントリーホールにおけるベルリンフィル演奏会の録画を見た。指揮は首席指揮者のキリル・ペトレンコ、曲目はモーツァルトの交響曲第29番、アルバン・ベルクの管弦楽のための3つの小品、ブラームスの交響曲第4番である。ペトレンコは、昨年末の回顧番組か何かで、ほんの少しだけ見たことがあったが、これだけじっくりとその指揮ぶりを見たのは初めてである。とても純粋、ひたむきな人に見えた。今自分が振っているのが天下のベルリンフィルだという意識すらなく、無心に音楽と向き合っている感じで好感が持てた。 第29番は、第36番と共に、私が最も好きな…
【日時】2024.1.13.(土)14:00〜 【会場】池袋・藝術劇場 【管弦楽】東京都交響楽団 【指揮】下野竜也 〈Profile〉 1969年鹿児島生まれ。鹿児島大学教育学部音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部附属指揮教室で学ぶ。1996年にはイタリア・シエナのキジアーナ音楽院でオーケストラ指揮のディプロマを取得。1997年大阪フィル初代指揮研究員として、(故)朝比奈隆氏をはじめ数多くの巨匠の下で研鑽を積む。1999年文化庁派遣芸術家在外研修員に選ばれ、ウィーン国立演劇音楽大学に留学、2001年6月まで在籍。 2000年東京国際音楽コンクール<指揮>優勝と齋藤秀雄賞受賞、2001年ブザンソン…