企業に殉じ死してなお、その理論の中に縛り付ける「企業のヤスクニ」システムの解明に挑んだ1冊 『企業のヤスクニ』(金子毅著/高文研) 「英霊」という言葉があります。主に戦死者のことを敬い使われるこの言葉、死を美化することで兵士達に自己犠牲を強いる役割を担っていた過去は皆さんもご存じの通りだと思います。「英霊」達は靖国神社に祀られ、このような過去の経緯から総理大臣の参拝について世の批判の的になることもしばしばです。『企業のヤスクニ~「企業戦死」という生き方』は、文化人類学(含、経営人類学)、民俗学を専門とする聖学院大学准教授、東京大学大学院情報学環客員研究員の金子毅氏の著作。社会問題として定着して…