「クリエイション・レコーズ物語」を読みながら、ある雑誌のことを思い出していた。大学のころたまたま出会った「クッキーシーン」という音楽雑誌で、安っぽい紙に印刷されており、マニアックな音楽情報でびっしりと埋め尽くされ、限られた紙面を少しも無駄にしないという決意めいたものが感じられた。まだまだ知名度の低いアーティストの曲が洋邦問わず15曲くらい収録されたCDがおまけで付いており(いずれもフルで聴けた!)、未知のアーティストを発見するたのしさがあった。「クリエイション・レコーズ物語」を読みながらクッキーシーンのことを思い出したのは、この本がペーパーバックなのに加えて、クッキーシーンの伊藤英嗣氏が翻訳を…