読書 14 建築 3 最近の新聞折り込み広告は、墓地や有料老人ホームのものばかりで、かつていくらであった不動産広告がめっきり減った。近所の畑をつぶして、建売住宅を作る工事はいくらでも見かけるのだが、新築や中古の一戸建てやマンションの広告をさっぱり見かけない。不動産広告が好きなのは、買うための資料にしているわけではもちろんなく、新築の場合は業者の、中古の場合は持ち主の、それぞれの思想趣味がわかるからだ。 といっても、たいていは「毎度おなじみの間取り」なのだが、ごくたまに目が止まる間取りもある。 変な間取図の家を集めた本があるが、その手の本は信用していない。変な間取図の家は、著者や編集者が勝手に創…