~名勝負列伝-【19】東海大甲府×佐賀工~ <奇襲成功!ホームスチールが決勝点に> PL学園が春夏連覇した1987年(昭和62年)の夏の大会は、投手大豊作といわれた。尽誠学園・伊良部秀輝、沖縄水産・上原晃、東亜学園・川島堅、函館有斗・盛田幸妃、PL学園・野村弘樹、帝京・芝草宇宙、常総学院・島田直也…のちにプロで活躍する顔ぶれの中で、伊良部と並び称され、この大会に限れば最高に精度の高い速球を投げたのが、佐賀工の江口孝義だった。 江口は初戦で「大金星」をつかんだ。相手は東海大甲府。その年のセンバツで4強入りし、この夏はPL学園の対抗馬として優勝候補の2番手に挙げられていた。そんな強敵を相手に4安打…