旅の最終日は寂しいような、ホッとしたような、しばらく忘れていた日常生活が懐かしいような、そんな気持ちがマーブル状態になりながら、荷物をまとめる。荷物をまとめながらも、次に来たときにはこうしよう、ああしようなどアイデアも浮かんでくる。エアポートに向かう車の中から見える景色を今度何時見るのだろうと、名残惜しくなってくる。 いつも飛行機に搭乗するまでの手続きが、あの世に向かうときも似たような流れなのではないかと想像してしまう。ここにまた戻ってこれるのかそれともこれが最後なのか、持っていけないものは置いていき、通貨が使えるのもギリギリゲートまで。そしてこの国を出ていく審査手続きをして飛行機の搭乗する。…