以前にも書きましたが、12月の仕事帰りは短日ということもあって、いつも帰りは真っ暗でした。その頃は、まあ、とにかくストレスフルな毎日だったのです。 そんなわけで仕事の嫌なことをしょい込んだまま、暗い夜道を俯きながらトボトボと帰る日々が続きました。 そんなある日、ふと顔をあげると、いつもの道を逸れた路地に何かが輝いているのが見えました。なんだろうと思って行ってみると、それはとある家の玄関脇に飾られていたささやかなイルミネーションでした。 窓の中にも飾り付けてあって、たくさんの星が光っているのが見えました。 「はあっ」と、ため息が出ました。 その美しい光を見て、全ての嫌なことが一瞬で消えていったの…