偽ディオニシウス・アレオパギタ(Pseudo-Dionysius Areopagita)は、5世紀ごろの(おそらく)シリアの神学者。古典ギリシャ語読みで偽ディオニュシオス・ホ・アレオパギテース、現代ギリシャ語読みで偽ディオニシオス・オ・アレオパギティスともいう。日本正教会ではディオニシイ・アレオパギト。
『ディオニシオス文書』(Corpus Aeropagiticum)といわれる一連の文書の著者と同定されている。この著作はもともと自らを『使徒行伝』に現れるアテネの「アレオパゴスのディオニシオス」と名乗っていたが、中世以降その成立年代が特定され、「偽」という名前をつけて呼ばれるようになった。
天使的博士たるトマス・アクィナスが、彼の作とされる「神名論」への註解を行っていることでも、極一部にて、知られる。