ドニプロ川にある巨大なダム<カホフカダム>が決壊して、流域で広範に洪水が起きている。1941年の独ソ戦のおりにも、この地区でソ連軍がダムを破壊し、ドイツ軍の侵攻を喰い止めようとした。ソ連市民数千人が犠牲になったともいう。誰がやったのか、現時点ではわからない。ウクライナ・ロシア共相手がやったと非難しているが、いずれの国もメリットよりデメリットの方が大きく、意図的にやったとは考えにくい。ロシア軍がウクライナの反撃に備えて仕掛けていた爆発物が、アクシデントで爆発してしまったというのが、一番納得できる仮説である。 原因はともかく、結果は悲惨なものだ。ウクライナでは数十万人が飲料水に困っているし、流域の…