夏から冬へとゆったりと自然が舞台転換していく 昼の長さと夜の長さがほぼ等しくなり、それに連れて、夏から冬へと自然がゆっくりと移り変わっていく『秋分』の節季がやってきた。江戸期に著された『暦便覧』には「陰陽の中分となれば也」と記されている。『春分』と同じく陰陽が切り替わる時期ということで、古来から宮中では神事が執り行われてきた。その影響か、現代になっても国民の休日として残っている重要な節季でもある。 この節季を境にして、いよいよ本格的な秋が始まる。 人は秋は「実りの秋・食欲の秋・芸術の秋・読書の秋」というように“心身の充実と収穫を図る時期”と捉えてきた。 同時に“モノゴトの入れ替え時期”とも捉え…