6「人間と自然の関係」における西と東の相違① ①野口晴哉の背景にある東洋宗教の世界観 「気」の思想は、心と体を一体としてとらえた〔身体〕を一つの小宇宙と考え、外界としての自然・大宇宙との対応関係を考えるものです。 (気の状態(内界)が外界に反映するというのが共時性( ←→ 因果性・非因果的連関の原理)の考え方。「道」を生きることによって、積極的に共時的出来事がおこる) このような東洋宗教の世界観(小宇宙と大宇宙の対応)を背景に、師野口晴哉が確立した世界観の一例を紹介します。これは、師が若き時、日暮里道場に掲げていた「全生の詞」というものです(『風声明語2』)。 我あり、我は宇宙の中心なり。我に…