ある大学の学舎廊下を歩いていると、 大教室から国文学者F先生の声がマイクから聞こえてきた。 ♯・・さて、正月7日までは松の内ということで、この日は春の七草をおかゆにして食べるという習慣が・・・その七草を歌うものとして、むかしからよく知られているのが『せりなずなごぎょぅ・・・・・』という和歌が・・・ 終了チャイムが鳴って、F先生が講師控室に戻って来られた。 私「先生、本年開始の講義ご苦労様でした。 ちょっと聞こえたんですが七草の話しをしておられたんですね。 お正月にふさわしい話しですねぇ・・・」 F「あれ?聞こえてましたか? ははは・・・いやぁ年始からあまり硬い話しをしてもおもしろくないでしょ。…