部品は図面やデータから実体を持ったとき、必ずデータ上の形状からブレが生じます。同じ部品を複数作ったとしたら、このブレは均一ではなく、場所や程度にバラツキも生じます。 なので、どのくらいのブレ・バラツキなら許せるか?を設計側で決めておかなければ部品は作れません。そして、バラツキを吸収するための構造が必要になってきます。 複数部品のバラツキを吸収する構造の検討には、累積公差の計算が用いられます。統計的な考え方が入っているので、理屈屋のメカ設計者が大好きなヤツですね。 今回は簡単な設計問題を元に、累積公差の計算方法と根拠、そして限界についてお話します。 バラツキを理論的に加味した隙間設計 足し合わせ…