言上之趣被聞食候、至肥後境目*1在陣之由候、辛労令察候、彼国静謐之上者、令帰陣尤候、猶石田治部少輔可申候也、 二月十一日*2 (朱印影) 北郷一雲軒*3 北郷讃岐守とのへ*4 (三、2435号) (書き下し文) 言上の趣き聞こし食され候、肥後境目に至り在陣の由に候、辛労察せしめ候、彼の国静謐の上は、帰陣せしめもっともに候、なお石田治部少輔申すべく候なり、 (大意) 上申した件について確かに聞き届けました。肥後薩摩国境に在陣したとのこと、その辛労は察するにあまりあります。肥後を平定しましましたので帰陣される由、まことにごもっともなことです。なお詳細は石田三成が口頭で申します。 Fig. 薩摩国大…