澤地さんによれば、「斃死」、と呼ぶべき無念の死をとげた鶴彬。命日の今日、かほく市の浄専寺さんでは第6回墓前法要が行われ、歴史公園では、第25回鶴彬をたたえる集いが開かれるという。 今、手にしているのは澤地さんの『発信する声』(かもがわ出版/2007)。15年前、かほく市での「鶴彬の記念講演会」で求めたサイン入りの一冊です。 ・・・・・ 「…さまざまな悪戦苦闘ののち、鶴彬の没後満六十年の命日の日付で、復刻本は完成した。私家版の限定五百部。 暁を抱いて闇にゐる蕾 彼の句の「闇」を意味する深いグレー、見返しは「暁」の色のくれないをえらんだ。復刻した人間が女であるという思いをひそませた装幀である。鶴彬…