汽力発電所の運転時における熱効率の維持向上対策は,以下のとおり。 過熱蒸気の採用 過熱蒸気を採用することによりエンタルピーが増大し,熱効率が向上する。 復水器真空度の向上 復水器の真空度が向上すると背圧が下がり,タービンの熱落差が大きくなって出力が増す。復水器の真空度を高めるためには,復水器の冷却水温度を低下させるか,あるいは冷却水循環流量を増加させる必要がある。 細管の定期的な逆洗及び清掃によって状態の回復を図ることが肝要である。 再生サイクルの採用 蒸気の膨張過程の途中からその一部を抽出して給水の過熱に利用し,抽気の復水熱を給水に回収させる。抽気段数の増加とともに熱効率は高くなる。 再熱サ…