この本は鳩山由紀夫氏、孫崎亨氏、前川喜平氏、植草一秀氏の対談集である。発刊は2021年10月であるこの本の冒頭、孫崎氏は語っている。「四人が集まり、対談したのは、現在の日本が異常な状態にあるからです。後世において、「日本が没落の一途をたどっているのに、当時の人は何をしていたのか?日本の経済力がどんどん競争力を喪失していく中で、当時の人は何をしていたのか?中国が米国を追い抜くという歴史の大転換期に、日本は力をつけてくる中国との協調を模索すべきであるのに、なぜ反中国の方向に行ったのか?」などが問われるだろう。これらの問題は「今日、日本社会のすべての分野で、あるべきことを述べられない空気が蔓延してい…