美術史に文人画ってジャンルがあるんですね。 もともとは中国の、学者さんに相当する人たちが趣味で描いてた、職業画家ではない人たちが描いた作品のことを言うのですが、なんかいい感じに抜けがあるっていうか、「ああ、この人たち心から絵を描くことを楽しんでたんだろうなぁ」って作品が多いなぁって思うんです。 日本に入ってきた文人画の系譜の中に属する(とぼくは思っている)絵師の中で、ぼくが特に好きなのが浦上玉堂って人なんです。 この人は大のお酒好きで、ベロンベロンに酔っ払って歌を歌ったり楽器を奏でたり、そんな酒の席で即興で描いた絵もたくさんあったりするんですよ。 もぉね、上手い下手じゃなくて、ひたすらに楽しそ…