原子の電子軌道の概念を分子に持ち込んで、分子の性質を電子軌道の形とエネルギー準位で説明しようとする技法。
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最近、"精密計算化学"みたいな分野が存在してほしい気持ちが、私の中で高まってきた(精密化学という名前は、fine chemistryの訳語に既に使われてる)。電子数が1〜4の原子や分子では、Hylleraasが始めて、James & Coolidgeらに拡張された変分計算が(Born-Oppenheimer近似を仮定した限りでは)最高精度なので、最初に、この方法を見ていく。 歴史 17世紀末〜18世紀前半に、Keplerの法則と(二体問題における)万有引力の法則の"等価性"が示された。また、概算では、地球と月に及ぼしている力と、地球が地表付近の物体に及ぼす力を比較した結果、同じ種類の力が働いて…