伊藤公一朗『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』(9) 今回は、第4章 「階段状の変化」を賢く使う集積分析 の続き(p.157~)である。 集積分析とRDデザインの違い 集積分析の例示を再掲する*1。 車が重くなるほど、規制が緩くなっているので、いま測定値が階段を下りる手前のところにあれば、少しだけ重くすることによって階段を降りることができるので、そのように設計変更がされるというものである。第3章はRDデザイン[Regression Discontinuity Design、回帰不連続デザイン]であったが、その例示も再掲しよう*2。 70歳の「境界線」で患者数が非連続的に増えている要因は、医…