今ヤラベアムは、エジプトの王シシャクのもとに身を寄せている。信頼も厚かったソロモン王がある日突然兵を差し向けて 彼を捉えて殺そうと図ったからだ。 彼にとってソロモン王は崇拝の対象だった。 そんな王に目をかけられたことは名誉で、 その下で働けることは生きがいだった。ソロモン王がミロの要塞を再建していた時、 機敏に働く一人の若者が目にとまった。それがヤラベアムだった。 王は彼の並外れた能力と、立ち振る舞いの美しさが気に入り、 直ちにヨセフ族から集められた労働者の監督に任命しました。 彼は王の命に答えて完璧に仕事をこなし すさんだ労働者たちにはやさしい言葉をかけ たちまち彼らの心をつかみ 作業の効率…