ヤラベアムは一日千秋の思いでその時を待っていた。 ソロモン王の亡くなる日をです。 そしてついに王は亡くなり、 ダビデの町に葬られたと伝える者があり、 「我らの王になってください」と勧めるのでした。 ヤラベアムは預言者から渡された 10枚の布切れを今一度握り締めると、 一路シケムへと急ぎました。新王の即位式がシケムで行われると聞いたからです。 国中の人々がこの日を心待ちにし シケムに集まっていました。ユダ族を除くイスラエルの民は期待していたのです。 新しい改革をです。 それですから 新王に嘆願をするための団体も紛れ込んでいました。 ヤラベアムはそんな彼らと遭遇し、 たちまちその先頭に立ちました。…