「あなたのおっしゃるとおりです。」アハブ王はその言葉を、断腸の思いで、 敵方からの使者に伝えた。今、サマリヤの町はスリヤの王、べネハダデと32人の王たちからなる連合軍によって包囲され、明日にも攻め滅ぼされようとしていた。この美しいサマリヤを戦塵としてなるものか。悩みぬいた末に出した結論だった。敵からの要求はこうだった。「あなたの金銀は私のもの、その美しい妻と子供たちも私のものだ。」 それから時を経ずしてまた使者が来た。「あなたは賢い選択をした。しかし、それだけでは足りない。明日の今頃、私の部下が、家々を回って、目ぼしい物を手に入れるぞ」アハブ王は玉座から滑り落ちそうなほどビックリして、使者を別…