1951年4月24日――横浜・桜木町駅での惨劇 1951年4月24日、午後1時40分ごろ。横浜市の桜木町駅に停車中の国鉄京浜東北線の電車で、突如として火災が発生しました。 「突然、車内がまばゆい光に包まれた。次の瞬間、炎が一気に広がった。」 火元は電車の屋根に設置されたパンタグラフ周辺。架線のトラブルにより発生した電気火花が、老朽化した配線に引火し、あっという間に火の手が上がりました。電車の屋根を這うようにして炎が広がり、車内は瞬く間に地獄と化しました。さらに、火災の発生により架線がショートし、車両の電源が遮断され、ドアの開閉が不可能になりました。 逃げられない乗客たち 当時の電車の車両は、窓…