名塩の見学を終えて、西宮市生瀬(なまぜ)町2丁目にある浄土宗の寺院、十方山浄橋寺を訪れた。 浄橋寺 この寺院は、浄土宗西山派の開祖証空上人が、仁治二年(1241年)に開いた寺である。 寺院の縁起によると、上人がこの地を訪れた際、この地を荒らす山賊に出会った。上人は山賊に仏の道を教えると同時に、武庫川に浄橋と名付けた橋をかけ、橋の通行料を山賊に与えて生活を正した。 その橋を守るために建てたのが、浄橋寺とされている。 庫裏 証空上人が開いた西山派は、私が興味を抱く一遍上人を輩出した浄土宗の一派である。全ての仏教の教えを南無阿弥陀仏の念仏に集約した、一種の念仏原理主義のような宗派である。 浄橋寺は、…