千葉大女医殺人事件 佐木隆三(著) タイトルどストレートすぎますやん 昭和の忘れられた事件ものを一冊。新婚間もない20代のエリート夫婦の間に起きた事件。夫が妻を殺害した。二人は共に駆け出しの医師で、同じ大学の医局に夫は研修医、妻は研究員として勤務していた。昭和58年の出来事だそうだ。当時私はほんの子供だったけれど、この事件のことはなんとなくだが覚えている。もっとも事件そのものというより、犯人である夫の、俳優崩れのような青白い優男風の風貌がいまだ印象に残っているといった方がいいかもしれない。何食わぬ顔で妻の葬儀に参列する夫の逮捕前の映像が、当時よくテレビのワイドショーなどで流れていた。「こんな虫…