鉄道車両の乗降口の自動ドアのうち、全てのドアが一斉に開閉するのではなく、利用者がボタンを押すなどしたドアのみ開閉するもの。冬季の寒冷地では一般的。地域によっては年中実施されている。
無駄な開閉をせずにすみ、室温の維持、省電力に資する。
ボタン式の場合、車内には「開」「閉」のボタン、車外には「開」のボタンが設置される。ボタンが使用可能であることを示す表示部があり、ボタンはこの表示が点灯している間に限って動作する。「閉」のボタンがあるのは車内保温のためである。エレベーターと違い、ドアを閉めても発車時刻にならないと列車は動かない。
車外に出るときにドアを閉めたい場合は、車内の「閉」ボタンを押してからドアが動き出すまでに数秒の時間差が設けられているので、その間に降車することになる。他の乗客をドアに挟む危険があり、また車外に「閉」ボタンがないことからもこれは想定された使用法ではないと考えるべきだが、車内保温のためのマナーとして普及している。
一部車両では「閉」ボタンを押すとすぐにドアが閉まるので上記の「技」を使う場合は注意が必要である。
ボタン式でない場合は、駅に着くとドアの施錠が解かれるので、ドアを人力で開け閉めして乗り降りする。ドアは一般にかなり重い。この場合も、発車時には開いているドアは自動で(車掌の操作で一斉に)閉まる。