国会には疑惑を持たれた議員らへの質疑を行う場として、証人喚問や参考人招致、そして2月29日と3月1日に開かれた政治倫理審査会(政倫審)がある。政倫審には出席義務がなく、うそをついても偽証罪に問われない。出席者にとって最も負担が軽いために開催へのハードルは低いものの、追及の場としての機能は低いのが現実だ。 ◆うそをついても罪に問われない場 政倫審は1985年、ロッキード事件を機に衆参両院に設置された。議員本人の審査の申し出か、委員の3分の1以上の申し立てと過半数の賛成で開催できる。今回は岸田文雄首相の出席表明を機に報道機関の取材も認めたが、原則は非公開。出席者の発言の真偽が検証できないまま、「説…