日本の歴史学者。日本大学文理学部教授。専門は日本近現代史。
東京都出身。1986年東京大学文学部国史学科卒業、1992年同大学院人文科学研究科博士課程修了、博士(文学)。横浜市立大学国際文化学部(のち国際総合科学部)講師、助教授、準教授を経て現職。
5月21日の政府有識者会議では以下のような意見が出された。 国際日本文化研究センターの今谷明(いまたに・あきら)名誉教授「女性宮家は早く何とかしなければいけない。とりあえず男系で続いていくしかないが、準備はしておく必要がある。女系天皇の場合、欧州のどの国をモデルにするか研究を始めなくてはいけない。皇族に戻ってもいいとおっしゃる旧宮家の方がどのぐらいおられるか調査が必要ではないか」(産經ニュース 2021.4.21 23:23) 天皇は日本固有の存在であり、欧州に範型を見出すことなど不可能である。今谷氏は<皇室>と<王室>の違いが分かっているのだろうか。また、例えば側室制度の議論を避け、<女性宮…
古川隆久氏の建国神話の社会史-虚偽と史実の境界を読んだ。建国神話とは日本書紀の巻第二神代下にある、天照大神が孫の瓊瓊杵尊を葦原の中つ国に降させ、その後その子孫の彦火火出見が即位して、神武天皇になったという伝説である。そして、その中に「一書に曰く」という但し書きの後に、「天壌無窮」という言葉がある。「天壌無窮」とは「天と地が限りなく続く」という意味で、それ故に、天照大神の詔は「天壌無窮の神勅」表現されたようだ。もちろんこれは伝説であり、神話なのだが、明治以降から戦前の昭和前期に至る過程で、あたかも歴史的事実であると小学校などで教えられていた時代もあった。本書では、そのことが日本にどのような影響を…