腐儒論は侗庵36才の時の論文です。腐儒とは役立たずの儒者といった意味で、侗庵の論文には盛んにでてきます。それだけ海外の情勢に無関心で現在の重要問題を考えようとしない儒者に我慢ならなかったということでしょう。本論文では儒者だけでなく兵学者や役人もやり玉に挙げています。特に役人の御役所仕事ぶりを厳しく非難しています。 原本は西尾市岩瀬文庫所蔵のものです。これを6つに分けて見ていくことにします。 (1)腐儒とは (2)腐儒の歴史 (3)歴史上の様々な腐 (4)役人と兵学者の腐 (5)清と西洋諸国 侵略に務め腐に陥らず (6)腐を避ける方法 (1)腐儒とは (漢文) 腐儒之目俗吏武夫詬厲吾儒之言也、使…