英:Law of Identity
論理学における代表的なトートロジーの一つ。「A is A AはAである」「 AならばA」
アリストテレス的な伝統論理学においては、矛盾律、排中律とならぶ基本法則の一つである。
数学における等号や同値関係の性質の一つとしても同趣旨のものがあるが、こちらは「反射律」と呼ばれる。
アーカイブ2011.10.09(NO.149)ニュートリノは、世界観を変えるか. .........By SeimeiWada2024.11.26 この9月には物理界に激震が走った。ニュートリノという質量をもつ物質が、光速を超えた、という発表がなされたからだ。これは、原子力発電、原子爆弾、はては、宇宙航行における、時間の揺れ計算,等等、現代の物理の基盤を形成したアインシュタイン理論の根底にアンチテーゼをつきつけるものだ。このあまりの意外な実験結果に、当の欧州合同原子核研究所(CERN)の国際研究チームは、実験結果のデーターを発表するのみで、コメントを一切控えている。追検証を他に委ねる姿勢をつら…
あとがきをつけるかつけないか。これは作家にとって重要ではありつつもむずがゆい問題である。 本作には実はあとがきをつけてません。さして意味はないのですが、なんとなく恥ずかしいから、あとは物語だけを読んでもらったほうがよいかなと思ったからです。でもやっぱり語りたくもあり、やはりむずがゆいです。 少し前、性格診断サイトに「もっと安易なヒロイズムに浸ってもよい」と書かれてあって、なるほどそれもそうだなと思いました。よってこれから書くものもそういった安易なヒロイズムの産物かもしれません。要するに、語るにしても長くなるあとがきは別注にしてしまおうということです。 私の小説には「時間」や「永遠」をテーマにし…
主語と述語をアリストテレスやナーガールジュナのように自然言語の文法上の主語、述語によって考えるのではなく、論理的な主語と述語によって考えようというのがフレーゲの出発点でした。主語は単なる指示代名詞(変項、変数)と固有名詞(定項、定数)の二つだけです。主語が指しているのは存在論的には個体(individual)で、比喩的には人差し指で具体的に指すことができる対象だけです。自然言語の文法上の主語の多くは述語に置き換えることができます。主語が不変か、可変かは何も主張されておらず、主語は単に指示されたもので、それゆえ、代名詞か固有名詞で表現されるというだけです。「彼」や「あなた」は状況や文脈に応じて変…
ナーガールジュナは大乗仏教の祖。そして、『中論』で展開される「縁起・無自性・空」の「空の論理」が彼の思想。彼は形式論理学の同一律、矛盾律、排中律を悉く否定し、世界のシステムを「諸行無常」の「あるがまま」という前提のもとに空にしてしまった。彼はそれを言語批判を通じて行うのである。 「一切は縁起(原因)によって起こる」というのがブッダの縁起説で、ナーガールジュナはそれを哲学的、論理的に考察する。彼は縁起を因果関係だけではなく、より広い相互依存の関係として捉える。つまり、一切の事物は他の事物との相互依存関係によって成り立っていると考える。彼の論敵は説一切有部の「実体論」。彼らも仏教者として「諸行無常…