世間に「名曲紹介ガイド」なる本は多々あれど、なかなかこれは!というものにあたることはほとんどありません。 若いころは「名曲選」とか「きいておきたい名曲」とかなる本も読みましたが、年齢も重ねてそれなりに演奏会や、録音できける作品や演奏をきいてくると、既読感?があり、読んでいても先が読めるというか「やっぱりそれを薦めますよね」的な感じになり、名曲選的な類の書籍は久しく読んでいませんでした。 そんな中でも、日本を代表する音楽評論家であった、吉田秀和氏の著書「名曲300選」は読み返す事のある本です。 出版から約50年が経過しているので(ブリテンやショスタコーヴィッチの亡くなる前の状況)補正をしながら読…