万城目さんの最新作。前作がかなりの大作だったので、今回はどんな感じかな?と 少々身構えたところがあったのですが、なんとも軽く読める青春ファンタジー小説 でした。主人公は吸血鬼の両親から生まれた、生粋の吸血鬼少女・嵐野弓子。 ただし、現在生息している吸血鬼は、今の社会に適応するよう、少しづつ生態を 変えて、脱・吸血鬼化を図って来た。日の光も大丈夫だし、鏡にもきちんと映る。 もちろん、人の血を吸うこともない。ただし、ニンニクは少し苦手。16歳の 弓子は、これまで問題なく人間に紛れて生きて来れた。そして、17歳になる 弓子は、人間社会に更に溶け込んで生活出来るよう、更に一歩進んだ脱吸血鬼化 への儀式…