言葉(4) 明鏡止水(めいきょうしすい) 曇りのない鏡[明鏡]と、静止している水[止水]のことで、邪念が無く、明るく澄み切った心境をいう。(真藤建志郎、四字熟語博覧辞典) これが一般的な辞書の説明であり、出典は、『荘子』徳充府編である。 徳充府編の中に、次の一節がある。*1 哀駘它―天下を驚かせるほどの醜男 魯の哀公が、孔子に尋ねて言った。 衛の国に、哀駘它(あいたいだ)という醜男(ぶおとこ)がいる。ところが、彼と一緒に住んだ男どもは、彼を慕って離れることができないし、彼を見た女たちは『他の人の妻となるよりも、この人の妾になりたい』とせがむ始末で、その数も何十人という程度にとどまらないという。…