坪田譲治の魅力 昨日、「少年少女世界文学全集」の中の「現代日本童話集」を子どものころ、すりきれるほど読んだことを書いたが、その中の作家の中で、さらに興味を持った一人が坪田譲治だった。 この本には「魔法」「ペルーの話」の二編が収められていてた。そのうち「魔法」がいわゆる「善太と三平もの」の短編で、この作品自体はそれほどおもしろいとは思わなかったが、ちょうど家に「子供の四季」の文庫本があり、たまたま手にとって夢中で読んだ。小学校高学年くらいだったと思う。 子供の四季 この作品は長編だが、善太と三平の兄弟を中心とした子どもたちが、生き生きと描かれていて、読んでいる当時の私自身が彼らと同じ世代の小学生…