四方田犬彦さんの「世界の凋落を見つめて」を読んでいましたら、「大量 殺戮の誘惑」と題された文章がありました。発表されたのは「金曜日」2016年 6月2日号とあります。 四方田さんが大量殺戮をはかりたくなるというのは、どういうことでありま しょうかです。 「隣家との境界に蔓薔薇を植えて、15年ほどになる。土があったのか、薔薇は どんどん成長し、今では幅が10メートルを超すまでに拡がってしまった。毎年 春になると葉を茂らせ、緑の巨大な塀となる。やがてピンクの花が一面に咲き 誇る。・・・ ところがどっこい、そうはいかない。薔薇は花が咲くまでが大変なのだ。 あのキミドリ色のプチプチとした、米粒みたいな…