「東京製文堂」のピンマーク入り秀英初号明朝活字 印刷物の観察から推定してきた秀英舎の号数活字サイズ これまで私は、「近代日本の活字サイズ――活字規格の歴史性(付・近代書誌と活字研究) 」(2017年、立命館大学・国文学研究資料館「明治大正文化研究」プロジェクト 編『近代文献調査研究論集』第二輯)や「世界史の中の和文号数活字史」(2019年、勉誠出版『書物学』15号)などに書き連ねてきた通り、多くの定期刊行物や書籍類の版面・文字列の観察から、秀英舎(製文堂)の活字サイズについて次のような見方を取ってきました。 秀英舎(製文堂)の五号活字の大きさは、1880年代半ばまでは築地活版同様、美華書館由来…