皆様、ご機嫌いかがでしょうか。本日は【160】バットを振りました。 文豪の文章を読んでバットを振りました。 芥川龍之介『トロッコ』の冒頭だけ。 青空文庫より。トロッコ,芥川龍之介, 小田原熱海あたみ間に、軽便鉄道敷設ふせつの工事が始まったのは、良平りょうへいの八つの年だった。良平は毎日村外はずれへ、その工事を見物に行った。工事を――といったところが、唯ただトロッコで土を運搬する――それが面白さに見に行ったのである。 トロッコの上には土工が二人、土を積んだ後うしろに佇たたずんでいる。トロッコは山を下くだるのだから、人手を借りずに走って来る。煽あおるように車台が動いたり、土工の袢天はんてんの裾すそ…