6日、ウクライナ東部ハリコフで、地下鉄の駅に設けられた学校で学ぶ子供たち(遠藤良介撮影) 第二次世界大戦中、ドイツ軍による大規模空襲に対して、ロンドンの地下鉄網が防空壕(ごう)の役割を果たした事実はよく知られている。避難場所に指定された駅には、電気ボイラーや水道施設、水洗トイレ、診療所、寝台などが整備された。 ▼日本でも対米戦争前から、地下鉄の有効活用が議論されたものの結局、市民の避難は禁止された。空襲時の交通確保が優先されたからだ。ただ大阪大空襲では、大阪市営地下鉄が、一部の駅を開放して避難民を受け入れた、との証言が残っている(『戦時下の地下鉄』枝久保達也著)。 ▼ロシアによるウクライナ侵略…