【64話】 俺は、日本で一番浮かれていた。 それもそのはず、クラスで一番かわいいタカエちゃんが俺のことを気になってるって噂を聞いたんだ。 その情報源は、アイちゃん。 彼女は東小女子の情報網そのもの。 なのに、彼女がなんてことを言うんだ。 「でも、俺には彼女いるって言っといたよ」 なんて余計なことを...。 この時、俺はもう完全に浮かれていた。 ある日、いつもより早く目が覚めてしまった俺は、なんとなく学校へ向かう足取りが軽かった。 いつもより早く着いた教室には、まだ誰もいなかった。 しばらくすると、教室のドアが開き、タカエちゃんが現れた。 いつもより早く来たことに驚くタカエちゃんに、俺も事情を説…