『「型」で学ぶはじめての俳句ドリル』 夏井いつき 岸本尚毅 祥伝社 俳句の20冊の4冊目。 夏井先生が「チーム裾野」とよく書いておられるが、この本で「俳句が百年後も富士山のように高くて美しい山であり続けるために必要な豊かで広い裾野」と説明されていて、おお! と思った。そうか、取るに足らない句をせっせと作る毎日だがそれは自分以外の人間にとっても意味のある営みなんだな。 夏井先生の言葉は読む者を「豊かで広い裾野」へ連れて行って放し飼いにしてくれる。その夏井先生と岸本博士(と呼びたくなる博識と明晰な分析力)とはよいコンビだ。互いに敬意をはらいつつあくまでも率直な真摯な会話でどんどん作句の世界へ切り込…