リベラルアーツはギリシャ、ローマ時代の「自由7科」と呼ばれるもので、文法、修辞、弁証、算術、幾何、天文、音楽を指しますが、これを学びさえすればいいというものではありません。修辞、弁証は哲学であり、算術、幾何は数学のことですが、現代において哲学も数学も枠組みが変わってきていますから、この7つを学べば、それでOKとはいかないのです。 日本人に欠けているのは基礎学問を学ぶということです。基礎学問とはいわば「教養」です。大学では「教養を身につけてほしい」ということです。 たとえば、文学の学生で言えば本を読むことです。そんなの当り前じゃないかと思った人も多いでしょうが、文学部でやっているのは特定の作家や…