英文表記:National Institute for Basic Biology 自然科学研究機構傘下の『生物現象の本質を分子細胞レベルで解明することをめざし、細胞生物学、発生生物学、神経生物学、進化多様性生物学、環境生物学、理論生物学、イメージングサイエンスの7つの研究領域にわたる幅広い研究活動』を目的とする大学共同利用機関。
オートファジーをご存知であろうか。 「自ら(Auto)」を「食べる(Phagy)」というその名の通り、自らの細胞質成分を食べて分解することで、生命活動に欠かせないアミノ酸を得る働きをおこなう細胞内小器官の1つである。 オートファジーは、その働きから、細胞内の「リサイクルシステム」とも言われており、このリサイクル活動から得られるタンパク質量は、食事から得られるタンパク質量よりも3倍近くの量を生成していることから、生命活動において重要な存在である。 本書は、そんなオートファジーの研究の最先端を走る著者による、生命科学についての本である。 生命の基本単位は、細胞である。 本書の言葉を借りれば、ウラン…
慢性疲労症候群および、線維筋痛症、脳脊髄液減少症、化学物質過敏症などの関連疾患についての2018年のニュースをまとめています。 体力的事情から、情報収集を縮小しているので、あまり更新しないかもしれません。 リンク切れの場合はURLをコピーしてインターネットアーカイブで検索すると残っている場合もあります。 2018年12月 12/28 脳脊髄液減少症の新ガイドラインが来年3月以降に 12/27 化学物質に関する室内濃度基準を見直し 12/16 転地療養で回復した化学物質過敏症 12/4 筋痛性脳脊髄炎の啓発活動 岐阜 2018年11月 11/24 香害についての勉強会 沖縄 11/5 プラセボ条…
日本版AAAS(日本科学振興協会)設立準備委員会の賛同者になりました。 これは政府の日本学術会議とは違い、独立した立場で科学振興に関わろうとする組織です。 jaas.group アドバイザー 阿形清和 基礎生物学研究所 所長 生物学 梶田隆章(名誉委員長) 東京大学 宇宙線研究所 教授物理学 豊田長康 鈴鹿医療科学大学 学長医学 永野博 政策研究大学院大学 客員研究員科学技術政策 原山優子 理化学研究所 理事高等教育政策・科学技術政策・産学連携の国際比較
'20/06/07付北海道新聞朝刊22面の記事 軍事研究に参加せず 国立天文台など9組織 国立天文台(東京都三鷹市)など9つの研究組織でつくる自然科学研究機構が、軍事応用できる基礎研究に対し防衛省が助成する「安全保障技術研究推進制度」への不参加を決めたことが6日、分かった。 これまで機構内で議論され、財政難から参加容認を求める声も出ていた。 機構は「各組織に意見を聞いて審議した。所属の全組織の応募を認めない」と説明している 決定は4月23日。 国立天文台と基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所(いずれも愛知県岡崎市)と核融合科学研究所(岐阜県土岐市)の5機関、アストロバイオロジーセンタ…
今回のテーマは植物でありながら、まるで動物のように虫などを補食する食虫植物と、極寒い海で棲息していろいろな利用法のあるタラの2つ。過酷な環境に適応した「進化の秘密」という形で括っているように見えるが、その実は関係なくて、今回は単独だと30分の番組1本にはキツいという小ネタを2本立てで紹介したというのが現実である。 // ゲノム解析で分かった食虫植物の進化の秘密 まずは食虫植物であるが、有名なハエトリソウなどを始めとしてウツボカズラにモウセンゴケなど多様な種類が存在し、それぞれがあの手この手で虫を補食する。この変わった生物には進化論のダーウィンも魅せられ、晩年は温室まで作って食虫植物の研究に打ち…
前回の記事では、生命科学分野の勉強 ―試験や単位を取るための作業ではなく、専門知識の増強や、研究室配属に向けた準備といった自主的な作業(独習)としての勉強― には「生命科学の『語彙』と『構造』を理解することが大切である」と述べた。では、一体何をすればよいのか。今回は具体的な勉強方法の素案を述べる。 前提:二か国語で学ぶ 独習者の活動地域が日本であるならば、研究活動のアウトプットは日本語と英語の両方で行うことになる。それならばインプットも日本語と英語で行うのが自然であろう。英語で学ぶために英検1級もTOEICの高得点も必要ない。未知の専門用語は母国語でも分からないのだから、言語の違いなど問題にな…
こちらでは「オガサワラシジミのいる動物園」について以下の目次で記載してあります。 オガサワラシジミのいる動物園がわかる「飼育動物検索」 オガサワラシジミのいる動物園(日動水・JAZA加盟園) オガサワラシジミのいる動物園(日動水・JAZA加盟園)は、多摩動物公園の1施設だけでしたが、2020年8月25日までに飼育していたすべての個体が死亡し、現在はオガサワラシジミのいる動物園(日動水・JAZA加盟園)はありません。 日本動物園水族館協会(日動水・JAZA)に非加盟の「オガサワラシジミ飼育施設」 オガサワラシジミのいる動物園 ◆多摩動物公園(東京都日野市)←現在はオガサワラシジミ非展示 ◆・新宿…
都丸沙也華がプラナリアの飼育に挑戦 今回登場するのは、切っても死なないどころか、切ったら数が増えるということで知られており、全国の生物部での定番研究材料のプラナリアについて。これを虫は苦手で科学には興味なしという都丸沙也華が育てて観察するという内容。 まずは標本の採取から。プラナリア研究の第一人者で「プラナリアはハムスターよりも可愛い」と断言する変態プラナリア愛に満ちた基礎生物学研究所の阿形清和所長に連れられて都丸が向かったのは、阿形氏がプラナリアを見つけたことがあるというくらがり渓谷。プラナリアはこのような清流の日陰で岩陰などにいるという。水の温度が12~18度を好み、水温が高いと溶けてしま…
オートファジーとは? 今回は人が生きるために必要な機能の一つである、オートファジーについて解説していきます。 オートファジーは、ニューメキシコ大学の細胞生物学教授ヴォジョ・デレティック博士や、ミシガン大学のダニエル・クリオンスキー教授のほか、日本では2016年にはノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅栄誉教授(自然科学研究機構基礎生物学研究所)が研究対象としているものです。
今年の7月初旬に、生まれて初めてホタルを見た。 最近生活環境が変わったせいもあって、ふとしたところでホタルを見ることができた。 個人的には、ホタルはドラマやアニメ等のお話上の生き物だと思っていたけど、意外と身近なところにいてビックリ。そして、ホタルを見てまず思ったのが、「ホタルはなんで光るの?」だったので、ちょっと調べて自分なりの解釈をしておいた。ただ、この「なんで」というのは、理由ではなく構造とか仕組みの話。理由とかホタルの細かいことについては後に置いておいて、 ホタルが光る仕組みは、 短い言葉でいうと、 「酸化」らしい。 もう少し文字を加えると、「呼吸をしていると光るときがある」とかかなあ…
とうとう梅雨に入り蒸し暑さがハンパないわけですが、薄ら寒くて風邪ひくより良いかなと、けど水分補給はマメにしないとですね。🍵 太陽の小町ちゃんたち 採卵ウズラの光線管理 哺乳類・鳥類の光周性 歳をとったら? よだん 太陽の小町ちゃんたち 以前のまめちゃん軟卵塞の時に対策一つとして『日照時間の調整』を挙げたものの、お医者さんのリアクション薄&日光不足で軟卵になる方が怖いという事で、あまり必要なさそうと思い込み徹底してませんでした。が、前回のヒメウズラ記事で実際ヒメウズラを飼っていた動物のお医者様より『効果あり』という実体験に基づく貴重なアドバイスを頂きましたので、日照時間の短縮を開始しました。まだ…
『チョコレートを食べると頭が良くなる』 という話をよく耳にしませんか? 実際のところ チョコレートを食べると 頭はよくなります 人間には 「BDNF」 という脳由来神経栄養因子が、記憶と密接に関わる脳の海馬という場所に存在しています。 基礎生物学研究所・総合神経物学研究部門によるマウスを用いた研究では BDNF産生の制御をすると、記憶の消去を引き起こすことから、BDNFは記憶や学習などの認知機能を促進するということが明らかになってきています。 チョコレートが頭にいい理由は カカオに含まれているポリフェノールが脳血流を増やしBDNFを含む血流の増加が促されるからなのです。 しかし どのチョコレー…