昭和58年10月の昼ごろ、大学の坂道をしゃれ者で刑事法専攻のOと下っていた。 私「天高く馬肥ゆる秋だよなぁ・・・気持ちいい・・・」 O「おぉ、そういやぁ坂下の向こうに馬が居るぜ。あれ、乗馬部の馬だろ。 そんなに肥えちゃいないぜ・・・」 私「やれやれ・・・お前はいつも現実派だよなぁ・・・」 O「ははは・・・ジョークだよジョーク。 ところでさ、お前が今言った天高く馬肥ゆる秋っておだやかというよりも、 こわい意味があるんだぜ。知ってるか?」 私「え?そうなのか?」 O「世界史でやったろ。 前漢の時代に秋になると匈奴が北からやってきて、 村々を襲うっていうやつ」 私「そうだったかなぁ・・・」 O「匈奴…