島本理生さんの本は初めて読んだ。 よく名前は見かけていたものの、どういう小説を書いているのか皆目見当がつかず、触れないままだった。 不意に「読んでみよう」とこのタイトルに惹かれて読んだ。 すごく寒くて冬の寒さが嫌だなと思って、夏がタイトルに入っているから温かい気持ちになれるかしらという理由で読み始めた。 最初はなかなか慣れなかった。 優柔不断というか、はっきりものを言わない主人公の女性作家の心情を把握しきれず、なんとなく掴み所のない印象で読み進めた。 個人的には、私が本を解体することを「裁断」というのを知らなくて出版社で働いていたくせに...知らないことがいっぱいだなと思ったり。 しばらく主人…