日米修好通商条約が不平等条約であることは、遅くとも大政奉還が行われた1867年には日本でも周知の事実でした。この頃には、国際貿易や国際法に無知により、日本がアメリカにまんまと騙されたことに気づいていたのです。 不平等条約を結んだ政権を倒して、新しい政治体制になった日本が不平等条約改正を目指すのは当然の成り行きです。1871年からの岩倉使節団はそれを目標の一つとしていました。 「あなたたちは私たちの無知につけこんで騙したんだ!」 「こちらが理不尽に不利だと分かった約束をいつまでも守るつもりはない!」 「この条約はバカな前政府が結んだものだ! 現政府はこんな条約を認めるつもりはない! 新しい対等な…