東京から電車に揺られること2時間半、群馬県大泉町に着いた。大泉町は、人口の10%以上を日系ブラジル人が占め、日系ブラジル人の一大コミュニティを有する。 近年は、町内の外国人の出身地はアジア各国に拡大している。黄色と緑色に塗装された真新しい駅には、6か国語で書かれた「ようこそ」の文字が掲げてある。 駅近くにある日本定住資料館では、「デカセギ」と呼ばれる日系ブラジル人の来日の背景、労働・生活環境に関する苦悩がありありと展示されている。資料を見ていると突然、観光協会の方から声をかけられた。「これからご当地グルメの試食会があるけど、食べて行かんか」 聞けば、前橋市の大学生がブラジル料理とコラボして、群…